2006年07月12日
PSトレイ業界のリサイクル活動が順調に推移
05年度も自主回収・リサイクルが1万1,000トン超
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 発泡スチレン製トレイの成型加工メーカーの集まりである「ポリスチレンペーパー成型加工工業組合」がこのほど集計したところによると、05年度(05年4月〜06年3月)における同トレイの自主回収・リサイクル数量は1万1,601トンとなった。前年度の実績を2.5%下回っているが、これには同業界と原反シート業界がスーパー等の量販店などユーザーのニーズに対応して進めてきている製品の薄肉化が大きく影響しており、面積あるいは枚数ベースでは前年度と同じレベルを維持したと見られている。
 
 同業界の回収・リサイクル活動は、エフピコや中央化学など大手が中心となって全国各地のスーパーの店頭から使用済み製品を回収して破砕・洗浄したうえでペレットに戻すなりトレイに再生するなりして有効利用しているもの。1990年にスタートし、00年に容器包装リサイクル法が施行されて同トレイの回収・リサイクルが市町村と国のリサイクル指定法人に委ねられたあとも引き続き自主的に活動を展開している点が注目されるところ。
 一方、容リ法に沿って05年度に国が回収・リサイクルした数量は前年度並みの約4,000トンにとどまったとの見方が有力。全体の中では業界の自主回収・リサイクル量が圧倒的多数を占めているということになる。
 同年度の原反シートの出荷数量は4万8,290トンとなっている。したがって、業界自主回収・リサイクル量と国の回収・リサイクル量を合計した場合のリサイクル率は32%強ということになる。前年度を若干上回ったと見られる。