2006年07月12日
中国のポリエステル長繊維市況が急騰
原料PTAの輸入価格も7月分が大幅アップ
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国のPTA(高純度テレフタル酸)メーカー筋の調べによると、中国市場におけるポリエステル繊維の市況が6月下旬以降に急上昇してきた。特に衣料輸出が好調な長繊維の価格の高騰が目立つ。
 
 直近の長繊維のトン当たりの平均価格は、ROY(部分延伸品)が1万2,390元、DTY(仮撚り糸)が1万3,750元、FDY(完全延伸品)が1万2,510元となっている。6月早々の平均価格に比べると、ROYは9.4%、DTYは9.6%、FDYは9.7%高ということになる。
 米国、欧州、韓国、日本等々へのポリエステル繊維の輸出が活発になってきたことによる面が大きいというのがわが国のPTA各社の分析。最近の輸出は年率20%以上のペースで伸びており、また国内需要も10%前後の成長率になっていると見られている。
 
 このためポリエステル重合企業の稼働率は従来の平均70%強から80%近くまで上がっており、これに歩調を合わせるように原料PTAやEG、酢酸の価格も急上昇している。中でも、PX不足が続くPTAの価格はニューカマーの立ち上がりの大幅な遅れや操業トラブルもあってアップ率が特に高い。
 
 PTAの有力サプライヤーの一つの三菱化学の7月の対中輸出価格は、6月分をトン当たり100ドル上回るレベルで取り引きされている。上昇率は11%ということになる。PXの大幅値上げに対処してこれまで以上に強腰で交渉に当たった結果、当面の原料の安定確保に懸命のユーザー各社の同意を得るのに成功したもの。
 PTAの需給バランスは、PX不足の進行と需要の拡大で世界全地域で急速にタイト化してきている。しかもPXの価格も上昇に歯止めが効かない状態ともなっており、このため今後も国際相場は右肩上がりが続くことになる公算が強い。