2001年08月17日
バイエルグループ上半期業績は増収・減益
“軟調な経済”が影響、週益改善に取り組み
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:バイエル、ライオン

 ドイツ・バイエル社は2001年上半期(1~6月)のバイエルグループの業績を発表した。それによると、継続事業の売上高は前年同月期比8%増の156億ユーロとなったが、営業利益は23%減の15億ユーロ、最終利益は2%減の10億ユーロと減少した。

 減益の主な理由は、バイオロジカルプロダクトの一時的な生産上の問題、高分子材料部門の原材料コスト高、自動車・家電・建設など主要顧客の需要減少などによるとしている。
 期待された景気回復はまだ実現しておらず、今年2Q(4~6月)も欧州、とくにドイツの成長は引き続き減退した。北米も反転はなく、アジア市場にもさらの厳しいマイナスの影響を与えている。

 部門別に見ると、高分子材料部門は売り上げは%増の57億ユーロだったが営業利益は4億ユーロで28%減少した。
 シュナイダー社長はこの理由として、石油化学原料や電力などユーティリティの継続的な高コスト、主要需要業界における在庫削減、生産縮小、昨年買収した米ライオンデル社のポリオール事業統合費用をあげた。

 しかし同事業部門ではすべての事業グループが収益改善のためのプログラムに積極的に取り組み、すでに実績をあげている。2005年までに年間7億ユーロの削減が実現すると思われる。原材料事情も緩和が見込まれ、2002年初めには景気も改善しそうだとしている。また「景気とは関係なく、利益率を満足できる水準に戻すため、さらに値上げを実施する」方針だという。
 なお化学品事業部門は好調で、売上高は19%増の25億ユーロ、営業利益は18%増の3億ユーロを記録した。