| 2006年08月02日 |
| 使用済みPETボトルの海外流出が加速 |
| 6月は一気に2万4,000トンに拡大 |
| 【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
市町村が一般家庭から分別収集した使用済みPETボトルの海外流出に加速がついてきた。6月の輸出通関数量は2万4,046トンで、前月の実績を5,211トン上回っている。財務省が輸出通関統計の対象に取り上げた今年1月以降では最大規模となった。 今年1月以降の毎月の輸出数量は、 1月=14,470トン 2月=20,787トン 3月=20,235トン 4月=18,323トン 5月=18,835トン 6月=24,046トン と推移している。1〜6月の累計は11万6,698トンとなっている。主な輸出先は香港(8万7,978トン)と中国(2万3,180トン)である。 市町村が分別収集した使用済みPETボトルは、本来なら容器包装リサイクル法に沿って国のリサイクル指定法人である日本容器包装リサイクル協会に引き渡されなければならない。ところが、最近は分別収集コストをカバーするため収集品の多くをトレーダーに売却する自治体が増えており、それが端的に輸出通関統計にも表れているわけ。 この結果、日本容器包装リサイクル協会の引き取り量は大幅に縮小、4月は8,764トン、5月は1万1,706トンにとどまっている。これに伴い、同協会の委託を受けて同ボトルをリサイクルしている事業者の中には必要量を確保できなくなって事業を打ち切るなり大幅な縮小を余儀なくされるところが相次いでいる。 事態を放置しておくと、容器包装リサイクル法そのものの崩壊に結びつくことにもなりかねないだけに国の毅然とした対応が必要といえよう。 |