2001年08月09日
不飽和LPG留分の多目的利用プロセスの実証・実験がスタート
三菱化学と鹿島石油がコンビナート・ルネッサンスの一環で実施
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:鹿島石油、三菱化学

 三菱化学と鹿島石油の両社は、石油コンビナート高度統合運営技術研究組合を推進母体にしてこのほど鹿島コンビナート内で、不飽和LPG留分の多目的高度利用プロセス技術の開発のための実証・実験活動を開始した。
 これは、国がいわゆる「コンビナート・ルネッサンス計画」の一環として補助金(補助率は3分の2)を交付し、3年計画で確立を促すことにしている新技術開発プロジェクトの一つ。三菱化学と鹿島石油の両社の鹿島工場から出てくる不飽和LPGを水添して、ブタン、アルキレートガソリン、MTBEの三つの成分に再生するというのがプロセスの概要。これまで不飽和LPGは、燃料の一つとして利用されるにとどまっていたが、これを石油化学原料とガソリン基材に変えてより高度にお互いに活用し合っていくというわけで、狙い通りのプロセスが確立できると、両社の鹿島工場のコスト合理化に少なからず寄与していくことになると見られる。
 両社は昨年5月いらい同プロセスの共同研究を進めてきた結果、基礎技術を確立できたことから、かねて鹿島で運休中の三菱化学のMTBEプラントを使って実証・実験して技術の仕上げに取り組むことになったもの。2002年度末を目標期限としていく。