2006年08月30日
PCS第2号機が定修を完了、順調に稼動再開
TPCのPE設備のPP化工事もオンスケジュールで終了
【カテゴリー】:海外(経営、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:住友化学

 PCS(ペトロケミカル・コーポレーション・オブシンガポール)は、かねて定修のため運休していたエチレン第2号プラント(年産61万5,000トン能力)の稼動を27日から再開した。定修が予定通りの日程で終了したためで、30日現在極めて順調に操業中という。
 
 また、PCSの定修に合わせて姉妹会社のTPC(ザ・ポリオレフィンカンパニー(シンガポール)が進めていた年産20万トン能力のL-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)設備の改良工事も予定通りに完工し、試運転に入った。
 今回の工事は、L-LDPEに替わってPP(ポリプロピレン)のホモポリマーとコポリマーを生産するためのもの。設備能力は年22万トンで、この結果TPCのPPの総生産能力は65万トンとなった。住友化学グループ全体のPPの総設備能力は、住友化学・千葉34万トン、米・PSPC(フィリップス・スミカ・ポリプロピレンカンパニー)36万トンを合わせて135万トンとなる。
 
 TPCの改良プラントが本格操業に入るのは、PCSが今回の定修に合わせて建設した年産20万トン能力のメタセシスプラントの稼動が軌道に乗ってからとなる。9月中・下旬となる公算が強い。これによって住友化学主導のシンガポール石油化学ビジネスは、プロピレン系主体に大きく性格を改めることになる。