2006年09月01日
住友化学、スーパーエンプラ「ポリサルホン」増強
年産能力3000トンへ、航空機用途向け急増
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学は1日、愛媛工場のポリエーテルサルホン(PES)生産能力を、年産2,500トンから3,000トンに増強するため、工事に着手したと発表した。

 同社は7月に、年産2,000トンから2,500トンへの増強工事を完了したばかりだが、今回は特に需要が急増している航空機向けの特殊グレードを中心に増強する。
 
  PESは、軽量性・耐熱性・強度・透明性等多くの優れた物性を持つスーパー・エンジニアリング・プラスチックス(スーパーエンプラ)で、その特性を生かして、各種電子部品や膜用途、さらには炭素繊維複合材料等、広範囲な部材に使用されている。
 
 中でも航空機用途の炭素繊維複合材料は、航空機の軽量化を背景に使用範囲が広がり、航空機1機当たりの使用量は、従来の3〜4倍に増加している。
 
  住友化学は、この特殊グレードが現在世界で唯一航空機用途として認定を受けているため、増強によって今後の需要増に対応するなど、供給責任を果たしていくとしている。増設設備は07年6月完成の予定。完成後の航空機用特殊グレード生産能力は年産約1,000トンとなり、2010年頃までの需要に対応できる見込みという。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1157076645.pdf