2006年09月26日
協和発酵、世界初「発酵法L-チロシン」の工業的製法を確立
非動物由来L-Tyrosineの大量生産に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術(ファインケミカル)
【関連企業・団体】:協和醗酵

 協和発酵は26日、アミノ酸の一種であるL-チロシンの発酵による工業的製法を世界で初めて確立したと発表した。2007年中に実製造を開始する予定だ。

 L-チロシンは、タンパク質を構成するアミノ酸の一種で、アミノ酸輸液や経口・経腸栄養剤(医療食)などの栄養成分や健康食品などの成分として用いられている。今後は、医薬中間体の合成原料としても期待されている。

 従来は、人毛や羽毛など動物のタンパク質を原料とする製法が主流だったが、BSE(牛海綿状脳症)や、鳥インフルエンザなど、動物由来ウィルスのリスクの大きさから、最近は非動物由来の原料が求められている。

 同社は、L-チロシンの生産能力に優れた微生物を自然界から見つけ、独自の発酵・精製技術によって、大量生産が可能な発酵法L-チロシンの製法を開発した。