2001年08月06日
中国が対中投資を呼びかけ、急成長の「ハイテクパーク」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:なし

 11月にWTO(世界貿易機関)加盟を目ざす中国が、経済の国際化に積極的に取り組み、日本、韓国などに建設中の「ハイテクパーク」への企業参加を呼びかけている。

 中国のハイテクパークの建設は科学技術部が1985年に決定、「国家高技術産業開発区」として53区を選んだ。このうち北京、天津、大連、上海、杭州、済南、長沙、広州、成都、西安の10区が目下重点的に開発されている。

 同53区にはすでに企業数が2万社ほどあり、IT(情報技術)産業が大多数を占め年率20%以上の成長を示している。このほか高機能プラスチック、医薬、建設資材、光電子などの産業が活況をみせている。

 ハイテクパークは政府が従来、技術は技術、モノはモノとして開発、育成してきたやり方を“合流”させることにより開発計画を強化し、成功裡に展開しているもの。産業開発区の第1号は深センだった。
 
 ねらいは(1)ハイテク産業育成の最適環境を提供する(2)産業構造転換を促進する(3)外国の技術と資本を導入する(4)市場経済への改革を加速する(5)現代都市のモデルを示す—の5点である。
 
 ハイテクパークのなかでモデル的な「北京中関村ハイテクパーク」をみると北京を中心とする豊台園、昌平園、酒仙橋電子科域園、異庄科技園、それに在来の中関村電子町で構成。大学68校、研究機関213で、30万人の大学生と科学研究環境が充実している。
 
 昨年末までの企業数は6,690社(うち2,461社が新設)。従業員は29万3,000人、学歴では博士修士7.8%、大学卒35%、専門学校18%、その他39%。R&D関連勤務は16%。
 
 1985年からの15年間の成長率は毎年30%以上。2000年の企業総収入は1,679億元(1元は15円、60.1%増)、工業収入95.4億元(40.4%増)、利益総額87.7億元(30.1%増)、輸出収入20億元(倍増)。
 
 成功のポイントとしては産学官の協力のほか(1)政府の優遇政策(2)大学資本によるベンチャー起業、学生起業家の育成と修学創業制度、帰国学生の優遇策(3)IT関連の成長(4)資金、技術、人材、情報の対外開放の4項目。
 問題点として、人材不足と流出、ベンチャーキャピタルの高い外資依存、中小企業のリスク負担とサービス不足などがとりあげられている。
 
 なお、ハイテクパークに参加する外資についてはハイテク企業の場合、2年間の所得税免除、合弁10年以上の企業に2年間の所得税免除、技術開発や建物の建設税免除、設備・機器の早期更新優遇、輸出製品の関税免除、保税倉庫・工場の建設など優遇措置がある。