2006年10月03日
プラ製容器包装のリサイクルは着実に拡大
ただし、MR以外は軒並み前年を下回る
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 容器包装リサイクル法に基づくプラスチック製容器包装の再商品化数量は、PETボトルとは対照的に着実な拡大を続けている。
 
 日本容器包装リサイクル協会が集計したところによると、同協会の委託によって8月中に再商品化(リサイクル)されたプラスチック製容器包装の総数量は3万2,557トンで、前年同月を3.0%上回った。うち、白色の発泡スチロール製食品用トレーを除くプラスチック製容器包装(その他プラスチック製容器包装)リサイクル量は3万2,497トンで、前年同月比は3.1%増となっている。4月からの累計はプラ製容器包装が14万1,090トンで前年同期比4.7%増、その他プラ製容器包装が14万779トンで同4.8%増となっている。
 
 全国の市町村が積極的に一般家庭から使用済み製品を分別収集して、そのほとんどを国のリサイクル指定法人である日本容器包装リサイクル協会に引き渡していることによるもの。
 
 ただし、手法別のリサイクル実績を見ると、プラスチック製品化(マテリアル・リサイクル)だけが高い伸びを遂げ、他の手法(ケミカルリサイクル)による再商品化が全て前年を下回っている。これは、国が依然としてMR優先の入札制度を採用していることによるもので、このため最近はケミカル・リサイクル事業者のみならず多くの識者がより高効率のリサイクル活動の展開にはMR優先の入札制度を改めるべきと強く主張し始めている。
 一方、8月の同協会の引き取り数量は、プラ製容器包装全体が前年同月比1.6%増の4万7,502トン、その他プラが同1.6%増の4万7,427トン。4〜8月計はプラ全体が同3.4%増の23万1,104トン、その他プラが同3.4%増の23万739トンとなっている。
 
 プラ製容器包装の圧倒的多数を占めるその他プラ製品の8月の手法別リサイクル実績と4〜8月の累計(右)は以下の通り。かっこ内は前年比。
 ▽コークス炉化学原料化=13,033トン( 90.5%)   60,746トン( 91.7%)
 ▽プラスチック製品化 =11,419トン(142.6%)   51,737トン(147.8%)
 ▽高炉還元剤化    = 2,919トン ( 94.65)   14,183トン( 98.7%)
 ▽合成ガス化     = 4,698トン( 87.8%)   12,280トン ( 77.2%)
 ▽熱分解油化     = 429トン( 64.5%)   1,832トン( 64.8%)