| 2006年10月03日 |
| TPCがLDPE設備1系列の改造を完了、テストランに |
| EVAの高酢ビ品種とE・MMAの生産比率を拡大へ |
| 【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:住友化学 |
住友化学グループとシェルグループの共同投資企業であるTPC(ザ・ポリオレフィンカンパニー・シンガポール)はこのほどケミカルアイランドのポリオレフィン工場敷地内でHP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)設備の一部の改良工事を完了してテストランに入った。 今回の工事は、3系列合計年産25万トン能力のHP-LDPEプラントのうちの同8万トン能力オートクレーブ法設備を手直ししてEVA(エチレン酢ビコポリマー)の高酢ビ品種とE・MMA(エチレン・MMAコポリマー)を切り替え生産できるようにしたもの。これまで同プラントでは、酢ビコンテンドが中・低濃度のEVAとラミネート向けHP-LDPEとを製造してきたが、ここにきてアジア地域でも付加価値の高い高酢ビEVAとE・MMAに対する人気が急速に高まってきたため、ニーズに機敏に対応していける体制を整えることにしたわけ。同系列で製造してきたラミネート用品種は、17万トン能力のチューブラー法設備で生産していく。 同社では、テストランの進展に合わせて同地域の主要ユーザー筋への両品種のサンプル配布も順次スタートする。EVAについては、酢ビ混入率が20〜32%の品種によってホットメルト接着剤やケーブル用コンパウンド等の新市場を掘り起こしていく考え。E・MMAの場合は、優れた熱安定性と無臭性の強みを活かして壁紙、電線被覆、ホットメルト分野に新しい領域を確立していくことにしている。狙い通りにいくと、住友化学のポリエチレン高付加価値品種育成戦略が一段と加速することになる。 |