2006年10月05日
エクソン・ケミ、横浜ゴムと共同開発の新型タイヤが冬季低温試験に合格
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:横浜ゴム、エクソンモービル

 エクソンモービル ケミカルと横浜ゴムは5日、両社共同開発による乗用車タイヤ用技術が冬季の厳しい条件下での性能試験に合格し、新型タイヤインナーライナーの商品化に向けて大きく前進したと発表した。

 両社のDVA(動的加硫アロイ)新型タイヤインナーライナー技術の開発は、エクソンモービルグループが独自に開発したExxproTM(エクスプロ)ポリマーと、これらのポリマーアロイ、ならびに横浜ゴムによって開発されたアロイとその用途技術に基づいている。

 低温下における耐屈曲性能は、既存のインナーライナー技術にとって厳しい要求性能の一つで、今回の低温試験は、気温氷点下22度Cに達するカナダ北部で6カ月間にわたって行われ、室内タイヤ試験および室外走行試験に合格した。

 低温での耐久性に加え、DVA 新型インナーライナーを用いた15インチVグレードの乗用車タイヤの重量は5.5%(0.5キログラム)減量されており、転がり抵抗の減少も認められた。タイヤの転がり抵抗を減少させることは車両の燃費向上にもつながる。

 両社は2004年、エクソンモービルケミカルが横浜ゴムからDVAインナーライナー技術のグローバルライセンスを獲得することで合意した。

 また、05年10月、エクソンモービルケミカルは、独自に開発したDVA 新型インナーライナーの構成に用いられるエクスプロ スペシャルティエラストマーの製造能力を倍増するため、数百万ドル規模の投資を行うと発表した。同社の米国テキサス州ベイタウンにあるプラントの増設工事は、06年第4四半期に完了する。DVA新型インナーライナーに用いられるDVAレジンの商品化は07年下半期の見込み。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1160027991.pdf