2006年10月06日
シャープ、速乾性の植物系樹脂塗料を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:シャープ

 シャープは6日、関西ペイントと共同開発した、トウモロコシのデンプンを主原料とした植物系樹脂塗料をさらに進化させ、乾燥時間を大幅短縮した、速乾性の植物系樹脂塗料の開発・実用化に成功したと発表した。
 
 同社は2004年から関西ペイントと共同で植物系樹脂塗料の開発に取り組み、05年末、世界で初めて家庭製品のプラスチック部品に塗装する技術を開発した。06年から液晶テレビ「AQUOS」のスタンド部分の塗料に採用している。
 
 しかし、主剤と硬化剤の2つの液を混合し、化学反応によって固化させる方法のため、乾燥に時間がかかり、生産ラインが長くなるなどの課題があった。
 
 新たに開発した植物系樹脂塗料は、硬化剤を使用せず、溶剤が揮発することで主剤が固化するようにした。乾燥時間は2分の1に短縮され、塗装工程も大幅に削減した。塗料としての耐久性や光沢・質感などを低下させることなく、塗装性能が大幅向上した。
 
 今後は「AQUOS」だけでなく、冷蔵庫、エアコン、洗濯機などの白物家電への採用を本格化していく方針という。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1160122907.tif