2006年11月01日
中国の9月の石化品輸入、汎用樹脂も軒並み前年割れ
1〜9月計も前年並みのABS以外が全て前年を下回る
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国の9月の輸入通関統計によると、主要化成品同様に汎用樹脂の場合も軒並み前年同月を下回る規模となった。
 8月に唯一前年同月を上回ったABS樹脂も9月は4.9%減となって7品目全てが前年同月割れとなった。しかも、縮小幅がL-LDPEの32.7%減を筆頭に全体に大きい点が注目される。中国の需要家による汎用樹脂の買い控えは6月ごろから次第に顕著になってきていたが、9月はさらに加速がついたといえる。
 
 これには、8月中旬に原油とナフサの国際スポット相場の反落が始まったため中国の樹脂加工企業の間に先安観が広がって買い控えに踏み切るところが相次いだことが大きく影響していると見られる。
 
 この結果、1月から9月までの輸入の累計も、ABSの0.9%増を除いて全て前年同期割れとなった。ただし、日本品はPSの13.9%減を除いて6品目全てが前年同期を上回っている。
 中国による9月の汎用樹脂の輸入通関数量は別表の通り。

【関連ファイル】
中国による9月の汎用樹脂の輸入数量
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1162368999.xls