| 2006年11月06日 |
| 「PETボトルリサイクル」回収率63.7%に上昇 |
| 06年度版報告書、推進協議会が発表 |
| 【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:なし |
PETボトルリサイクル推進協議会は6日、2006年版年次報告書と、今後の取り組み目標を定めた「自主行動計画」を要旨次の通り発表した。 ■ 05年度のPETボトル回収率は63.7%、世界最高レベルをキープ 2005年度のPETボトル回収率は、前年を2万トン上回る33万9,000トン、回収率は63.7%に上昇した。事業系回収率は2.4ポイント上昇したが、市町村回収率は1.0ポイント減と、前年に続き低下した。米国の21.6%、欧州の34.6%に比べるとはるかに高く、世界最高水準を維持している。 ◇樹脂生産量(千トン):533(04年度=514) ◇市町村分別収集量(千トン):242(238) 市町村回収率(%):45.4(46.4) ◇事業系回収量(千トン):97(81) 事業系回収率(%):18.3(15.9) ◇全回収量(千トン):339(319) 全回収率(%):63.7(62.3) リサイクル市場では使用済みPETボトルの有償化が進み、市町村ルートで回収されたPETボトルの中国や香港などへの輸出量が増大している。 原油・ナフサ高に伴うPET原料の高騰により、使用済みボトルの取引価格が上昇。このため05年度は市町村収集分で、指定法人ルートから独自処理ルートへのシフトが加速し、指定法人で有償入札を行うところが大部分を占めた。これが指定法人ルートの数量不足および独自処理ルートでの使用済みPETボトル価格の高騰に拍車をかけた。 ■ 使用済みPET ボトルの輸出量を把握 これまでの貿易統計では「PETくず」は、「その他のプラスチックくず」に一括されていたが、06年1月から「PETくず」のコードが新設され、輸出数量や金額が貿易統計データに掲載されるようになった。 05年度の輸出量を、06年の実績から割り出して集計すると、約211千トンと推定される。市町村が独自処理している72千トン及び事業系の97千トンの全てが輸出に回っているとみなすと、PETボトルの実質的な回収量は指定法人ルートの170千トンと合わせて381千トンとなり、実質的な回収率は72%以上と推定することができる。 ■ 2010年の回収率、75%以上めざす 容器包装リサイクル法の見直しを機に「自主行動計画」を策定した。目標年次を2010年とし、04年を基準年として数値目標・取り組み目標を定めた。 ◇リデュース(軽量化、薄肉化) ・新たな技術開発を行い、主な容器サイズ・用途ごとに1本あたりの重量を2004年度比3%軽量化する。(500ミリリットル耐熱ボトルは過去8年間で19%の軽量化を実現) ◇リユース ・リターナブルシステムの調査・研究を実施。 ◇リサイクル ・回収率75%以上を達成する ・つぶしやすい容器の開発をめざす ・つぶす機械の調査・開発・普及をめざす |