2006年11月20日
アジアのポリオレフィンの唱え値が小反発
米国からの流入が小規模にとどまるのが影響
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、アジア地域におけるポリオレフィンのスポットもののオファー価格(唱え値)が先週半ば以降軒並み小反発してきた。米国から大量に流入してくると伝えられていた各樹脂が、実際には小規模にとどまる見通しが濃厚となってきたことからトレーダー筋が値上げを目指し始めたためと見られる。
 
 ポリオレフィン各樹脂の直近の価格は、中国のCFRを例に取るとHP-LDPEがトン1,240〜1,260ドル、L-LDPEが1,220〜1,250ドル、HDPEが1,230〜1,260ドル、PPホモポリマーが1,240〜1,250ドルとなっている。1週間前に比べると、HP-LDPEは20ドル、L-LDPEは安値が40ドル、高値が10ドル、HDPEとPP-Hはそれぞれ10ドル上がっている。また、中国の国産品もL-LDPEが150〜300元上がって12,250〜12,800元になっている。

 もっとも、各商社とも最大の消費国である中国の買い注文はまだ活発ではないという。製品価格への転嫁が困難とする加工企業が慎重な態度を貫いているからで、しばらくはもみ合いが続きそうだ。