2006年11月28日
アジアの石化市況、エチレンの相場も反発
東南ア向けの契約の中には1,250ドルものも
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、緩やかな下降カーブを描いていたアジア地域におけるエチレンのスポット相場がここにきて各地で反発してきた。
 
 韓国、台湾、インドネシア、タイ等のエチレンセンターや大手誘導品メーカーにおけるエチレンならびに誘導品の在庫が適正規模を割り込むようになってきたためアジア市場全体にタイト感が広がってきたことによるもの。先週末における東南アジア向け契約価格の中にはCFRトン1,250ドルもののも散見されるという。
 多くのサプライヤーの最近のオファー価格は同1,200ドルとなっている。この1週間から10日間で同50ドル前後引き上げられたことになる。

 アジア市場では11月に入ってポリオレフィンのスポット相場が小幅ながら反発したが、エチレンのオファー価格はナフサの国際スポット相場の下降が影響してか逆に軟化を続けていた。それがここにきてポリオレフィンの相場を後追いするかたちで反発してきたわけで、わが国の商社の多くは、少なくともアジア地域のエチレンプラントの定修が終了するまでは強含みで推移すると判断している。