2006年12月05日
PETボトルのリサイクル、10月も依然として低迷
回収量の減少による“原料”不足が影響
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会の委託を受けて全国のPETボトルリサイクル事業者が容器包装リサイクル法に沿って10月中にリサイクルした同ボトルの総数量は10,414トンとなった。

 前月の実績に対しては6.2%の増加となっているが、前年同月に対比すると16.2%減ということになる。過去最高を記録した平成16年6月の実績に比べると35.0%もの減少となる。この結果、同協会ベースの同ボトルの月間リサイクル量は15ヵ月連続で前年同月を割り込むこととなった。

 これに伴う今年4月から10月までの累計は62,480トンで、前年同期を31.3%下回っている。

 同ボトルのリサイクルがこのように長期低迷状態を続けるようになった最大の要因は、同協会が全国の市町村から引き取る使用済みボトルの量が長期にわたって縮小傾向をたどっていることにあると見られる。リサイクル事業者の多くは、必要な原料である使用済みPETボトルを十分に確保できない状態が続いており、このため長期休業を余儀なくされる事業者も現れている。

 行政府が強力に市町村に対して分別収集ボトルの円滑な提供を働きかけない限り、こうした事態の解決は望めないと見られる。