2006年12月06日
廃プラリサイクル動向に大きな変化
プラ協が05年の処理状況をまとむ
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

 プラスチック処理促進協会は6日、同協会がこのほど取りまとめた05年におけるわが国のプラスチック製品の生産・廃棄・再資源化(リサイクル)状況に関する報告書「プラスチック製品・廃棄・再資源化フロー図(2005年)」の概要を発表した。
 
 同協会では、05年の動向の中では(1)廃プラスチックの総排出量に対する有効利用率が前年を2ポイント上回って史上最高の62%に達したこと(2)サーマルリサイクル(エネルギー回収)量が前年より15万トン(3.8%)増えて、マテリアルリサイクルの増加分(4万トン、2.2%増)を大きく上回ったこと(3)廃プラの輸出が前年を21万トン(24.7%)上回って106万トンに達し、総マテリアルリサイクル量の57.3%を占めるに至ったことの3点が特に注目されると指摘している。
 
 同報告書によると、05年のプラスチック総生産量は1,451万トンで前年を5万トン上回るにとどまった。対する国内消費量は1,159万トンで前年比23万トン(2.0%)増、また廃プラスチックの総排出量は1,006万トンで同7万トン(0.7%)減となった。

総排出量のうち一般廃プラは520万トンで同1万トン増、産業廃プラは486万トンで同8万トン減となっている。

 一方、有効利用量は628万トンで同17万トン(2.8%)増となっている。したがって有効利用率は62%ということになる。過去最高の04年の60%を2ポイント上回った。うちマテリアルリサイクル量が185万トン(4万トン増)、サーマルリサイクル量が414万トン(15万トン増)、ケミカルリサイクル量が29万トン(2万トン減)となっている。

 一方、廃プラの輸出量はついに100万トンの大台に乗って前年比21万トン(24.7%)増の106万トンとなった。マテリアルリサイクル量全体の57.3%を占め、このままいくと廃プラの国内循環システムが崩壊することになりかねないと同協会では懸念している。