2006年12月07日
珠海住化複合塑料が7日に竣工式
第1期年産1万トン設備が営業運転入り
【カテゴリー】:経営(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学が55%、東洋インキ製造が45%を出資して昨年5月に中国に設立したPPコンパウンド会社「珠海住化複合塑料有限公司」は7日、広東省珠海市郊外の工業区内で同コンパウンドの製造工場の竣工披露式を開いて本格操業に入った。

 今回完成したのは、自動車部品用のPPコンパウンドの専用製造工場。当面の生産能力は年10,000トンだが、基礎設計は同20,000トンとなっている。
 中国では自動車の生産量が急拡大しており、それに伴いバンパーやインストゥールパネル等向けにPPコンパウンドの需要量も急増している。このためわが国のPPメーカー4社のうち日本ポリプロとプライムポリマーの両社がそれぞれ中国に進出してPPコンパウンドの量産設備を立ち上げている。
 一方住友化学は、これまで現地のコンパウンド企業に生産を委託して現地の日系自動車メーカーのニーズに対応してきたが、拡大する需要により的確に適応していくには本格的な量産体制を自らが構築する必要があると判断して東洋インキと共同投資して同工場の建設に取り組んでいたもの。
 同社に取ってはこれが海外における初のPPコンパウンド工場となる。同社では07年中に設備能力を現在の2倍の年20,000トンに拡大したい考え。また、中国に続いては米国やタイ等にも生産拠点を設置していく計画。