2006年12月14日
EPSの出荷、11月も前月に続いての前年割れ
1月からの累計も遂に前年同期をわずかに下回る
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:発泡スチレン工業会

 発泡スチレン工業会が14日に集計したところによると、EPS(発泡スチレンビーズ)の11月の総出荷数量は16,131トンとなった。前月に対しては3.6%多いが、前年同月に対比すると3.0%減ということになる。最近では2ヵ月連続の前年同月割れである。

 前年同月を下回った最大の要因は、消費量の最も大きい水産向けが漁獲量の縮小で4.1%減少して10月に続いてのマイナス成長に終わったのと、ブロック向けが土木工事の停滞で6.0%減と不振で同じく2ヵ月連続の前年同月割れとなったことにある。
 
 この結果、今年1月から11月までのEPSの総出荷量は166,166トンとなった。前年同期を0.1%下回っている。10月までの累計はかろうじて前年同期を上回っていたが、1〜11月計はついに前年同期割れに転じた。水産向けの1.3%減を筆頭に主要分野向けのほとんどが前年を割り込んでおり、前年同期を上回っているのは主要分野では家電向けの13.8%増だけとなっている。
 このままいくと、05年に続いて06年もEPSの年間総出荷数量は前年を割り込むことになる。過去の年間出荷数量の最大記録は1991年の232,947トンであった。その後5ヵ年にわたってマイナス成長が続き、97年にいったん前年超えに転じたが翌年から6年間は再び縮小の時代となり、04年に1.8%増となってその後に期待がもたれたものの05年は4.4%減に終わっている。
 EPSの11月の需要分野別の出荷実績と1〜11月の累計は別表の通り。

【関連ファイル】
EPSの11月の分野別出荷実績と累計
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1166083146.xls