2006年12月19日
東南アジアでエチレン価格が急上昇
年明けの誘導品の需要回復を予想してか
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、東南アジア地域のエチレンのスポット相場がここにきて急上昇してきた。最も安いケースでもCFRトン当たり1,150ドル、高値の中には同1,250ドルも見られる。1週間前に比較すると、40〜60ドル高となる。もっとも、最近のピークは9月初旬の1,490ドルなので、回復してきたとは言え、まだ最高値との間のギャップは大きい。

 東南アジアのエチレン相場が反騰してきた要因はいまのところまだはっきりしないが、年明けからポリエチレンなど主要誘導品の需要がアジア地域全域で回復するとの見方が市場に広がってきたことが大きいと分析する向きが商社筋には多い。

 しかし同じアジアでも、極東では依然としてエチレンの極端な品不足状態が続いており、このため実際の取り引きはごく一部の関係者同士に限定されたかたちとなっている模様。したがって相場もいわゆる唱え値にすぎず、実態は不明と指摘するトレーダーが多い。