| 2007年01月05日 | |
| 「基盤整備の重要性再認識の必要」 石油化学工業協会会長 米倉弘昌 | |
| 【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:なし |
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2007年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げますとともに、年頭にあたりご挨拶申し上げます。 昨年を振り返ってみますと、原油はじめ原燃料市況が高騰する中で年が明け、年央に騰勢は落ち着いたものの、高止まり状態が続き、経済活動に様々な影響を与えた一年でありました。 その中で、我が国経済は堅調な企業の設備投資や好調な輸出を背景に戦後最長といわれた「いざなぎ景気」を超え、緩やかながらも息の長い拡大基調が続きました。 本年につきましては、景気の拡大を支えて来た住宅市場が昨年後半から減速化し、米国経済が今後のわが国経済に与える影響などの懸念材料もございますが、経済成長に対して高い関心を有する安倍政権において、減価償却制度の抜本的な見直しが新年度税制に盛り込まれるなど、新経済成長戦略の後押しも受けて、現在の拡大基調がより力強いものになることが期待されております。 一方でわが国石油化学産業は、原油価格の高騰による厳しい事業環境の下、国内外の堅調な需要と安定した操業に支えられ、全体的に好調を維持いたしました。2002年以降の景気回復に呼応してエチレンの生産は増加を続けてきましたが、昨年もフル稼働状態で推移いたしました。 今後、中国、インドを中心とするアジアマーケットの一層の拡大が期待される一方、大型新増設が計画される中国を中心に、台湾や韓国等の近隣諸国において石油化学製造設備の相次ぐ能力増強が予定されており、高水準の原料価格と併せてわが国石油化学産業の大きな課題となっております。 こうした状況の下で、わが国の石油化学産業が激化する国際競争に打ち勝つため、基盤整備の重要性を再認識する必要があります。 公正な国際競争が行われるための前提である企業結合、税制、規制などにおける国際的整合性・公平性の確保については、今後とも当協会として行政当局に働きかけて参りたいと存じます。 また、原料価格の高止まりが続く環境下では従来に増してさらなる省エネルギー推進が不可欠であります。税制や温暖化対策、規制問題等、各企業に共通する諸課題に対して、当協会として可能な環境整備をして参りたいと存じます。 特に省エネルギーや生産性向上の取り組みでは、RINGに代表されるように、一企業あるいは業界の枠組にとどまらないコンビナート地域内でのインテグレーションの動きが今後もますます重要となります。 経済産業省の後押しも頂いており、地方行政とも連携を取りつつ、バックアップして参りたいと考えます。 一方、製造業である石油化学産業が健全な競争力を持続的に維持するためには「保安・安全の確保」が、絶対的な基盤であることは言うまでもございません。 わが国のエチレンプラントは、その多くが稼動開始以来30年以上経過しております。また、いわゆる2007年問題と言われる経験豊富な人材の流出問題も石油化学産業の大きな課題となっております。今後は、既存プラントの老朽化を踏まえた自主保安や、人材育成プログラムなど新たな視点での保安水準向上についても、業界として積極的に取り組んで参りたいと存じます。 国際競争力を強化する一方で、海外の石油化学企業、協会組織との連携も進めてまいります。昨年のAPIC(アジア石油化学工業会議)2006はバンコクで開催され、史上最大の990名のご参加を頂き、活発な情報交換が展開されました。本年のAPICは5月に台湾での開催が予定されておりますが、参加各国間のビジネス推進、情報交換の場となり、アジアの石油化学産業の健全な発展に寄与するものとなることを期待しております。 さらにAPICの枠に捕らわれず、従来の韓国、中国に加え、中東湾岸諸国とも保安や温暖化対策等、情報交流の機会を模索して参りたいと存じます。 石油化学工業協会は、来年で創立50周年の節目を迎えます。諸制度の改善、規制の改革等の提言を通じて、業界の経営基盤の強化と発展に尽力して参りたいと考えております。 さらに今後は社会の一員として、豊かで暮らしやすい社会の実現に向け、環境保全、コンプライアンス、消費者保護といった総合的な観点から石油化学産業が果たすことのできる役割とその重要性を広く社会の皆様にご理解いただくための活動にも努めてまいりたいと存じます。 関係の方々には、一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 最後に、皆様方の益々のご発展とご健勝を祈念し、新年のご挨拶といたします。 |