2007年01月12日
中国の汎用樹脂の輸入、06年は多くが前年を下回る見通し
11月は盛り返すも1〜11月計は8品目中6品目が前年割れ
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国による汎用合成樹脂の06年の輸入数量は、多くの品目が前年の実績を下回る公算が濃厚となってきた。
 
 昨年11月の輸入通関数量は、主要化成品と同様にそれまでとは打って変わって前年同月を上回る品目が圧倒的多数を占めた。合計8品目のうちHDPE(高密度ポリエチレン)、L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)ホモポリマー、PPコポリマー、PS(ポリスチレン)、ABSの計6品目が前年同月を上回り、前年同月割れはLDPE(低密度ポリエチレン)とPVC(塩ビポリマー)の2品目にとどまった。
 
 しかし1〜11月計となると前年同期超えとなったのはPPコポリマーとABSの2品目だけで、他の6品目が前年同期割れとなった。うちPPコポリマーは81.8%増で驚異的な伸びを遂げているが、ABSは1.7%増にすぎない。反面、前年同期を下回った品目の縮小率はいずれもかなり大きい。最も小幅なPPホモポリマーで4.6%であり、最大はLDPEの17.5%となっている。PVCは13.6%減、L-LDPEは12.7%減とともに2けたの縮小率になっている。
 
 中国の国産化の進展がストレートに影響してきているわけで、かねてから中国向け輸出の依存度の高い韓国、台湾、日本といった国々に取っては軽視できない事態といえる。

【関連ファイル】
中国による汎用樹脂の06年1〜11月の輸入
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1168592044.xls