2007年01月23日
JFEスチール、廃プラの微粉化にも着手へ
3月から川崎で年産8,000トン設備を稼動
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、新製品/新技術)
【関連企業・団体】:なし

 プラスチック製容器包装の高炉還元剤利用を進めているJFEスチールは、このほど川崎の同社東日本製鉄所内にプラスチック製容器包装の微粉化プラント(Advanced Plastic Recycling=APRプラント)を建設して試運転を開始した。
 
 同プラントは、予め異物を除去した各種のプラスチック製容器包装の粗破砕品を加熱溶融するとともに脱塩素処理し、そして混合・冷却固化の工程を経て200〜400ミクロン径のパウダーに加工するというもの。処理能力は年間約8,000トン。建設所要資金は約14億円。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が「エネルギー使用合理化事業者支援事業」の対象に選んで建設資金の一部を助成している。本格稼動は3月からとなる見通し。
 
 この種の廃プラの粉砕化はせいぜい直径1ミリメートルが限度であった。今回の新技術で200〜400ミクロンまで微粉化できると、高炉内での反応性が大きく高められるので廃プラの高炉還元利用の効率が一段と引き上げられ、省エネルギーと二酸化炭素の削減も図れることになる。
 また、APRプラントは脱塩素機能を持っているのでプラスチック製容器包装のマテリアルリサイクルの過程で発生する残渣を原料として有効利用することも可能になるという。なお同社は現在、同製鉄所内で年間5万トンていどのプラスチック製容器包装を高炉還元材として有効利用している。