2007年02月20日
台湾・FPCのエチレン新設備、4月末にも完工の公算
本稼動に合わせて既存の第2号機を定修・運休の構え
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社が先週現地で台湾・FPCの幹部に確認したところによると、FPCがかねて建設工事を進めているエチレン第3号機の完工時期は4月末か5月はじめとなる見通しになった。当初の計画より5ヵ月強遅れることになる。建設作業員の確保と資材の調達がともに思うように進まなかったのが響いてのものと見られる。
 
 FPCが建設するのは年産120万トン能力の大型エチレンプラント。これが完成すると、同社のエチレンの総設備能力は既存の1、2号機を合わせて293万5,000トンとなる。アジア地域では断最大の規模となる。
 これに合わせて、関連会社FCFCの同60万トン能力のSMプラントと南亜の同72万トンのEG装置も稼動入りする予定。もともとFPCはエチレン不足のポジションにあり、同社ならびにグループ企業が手掛けている各種誘導品の生産に必要なエチレンのうち年間25万トン前後を海外から購入してきたと伝えられる。
 したがって、同じタイミングで増強したEGとSMの大型設備が順調に操業すればエチレンの自給率はほぼ100%となり、エチレンが大幅に余ることにはならないと見られている。
 なお同社では、増設プラントが本格稼動するタイミングに合わせて同103万5,000トンの第2号機を定修のため45日間運休することになりそうだ。