2007年02月27日
シノペック、GTL・CTL技術開発で米社と提携
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)
 シノペックは、米国のSyntroleum社との間で、中国で共同で天然ガス液化(GTL:Gas-to-liquids)、石炭液化(CTL:Coal-to-liquids)技術を開発する覚書を締結した。

 Syntroleumは研究開発協力契約締結後に、シノペックに対し、GTLに関する触媒技術を含む同社の技術、CTLに関する同社のFischer-Tropsch 技術を独占的に提供する。シノペックはSyntroleum社に対し、5年間にわたり、毎年20百万ドルを支払う。

 シノペックは70万トン/年のGTLプラントと3千トン/年のCTLパイロットプラントを中国に建設するFSを開始する。建設費はシノペックが負担し、Syntroleumは技術支援を行う。両プラントでの実績を基に、両社は共同で中国で第三者に技術を販売する。

 両プラントの立地は明らかにされていないが、シノペックは四川省達州市の巨大な普光(Puguang)ガス田の天然ガスのダウンストリームの開発を計画していることから、同地での立地の可能性が高い。

 Syntroleum は1984年に設立された会社で、独自のGTL、CTL技術を持っている。

 GTLでは独自技術で127の特許を取得または申請中だが、別途2004年末にExxonMobilから同社のGTL特許の使用ライセンスを受けている。
 
 天然ガスをGTL化した後に処理する技術でExxonMobilの多くの特許に触れるのを避けるためと見られている。
 
 同社はまた、石炭液化のFischer-Tropsch リアクター能力の20%増しにも成功している。同社の技術とシノペックのFischer-Tropsch 技術を統合することで、優れた技術を開発し、中国での今後拡大するこの技術の需要に対応するとしている。