| 2007年03月13日 |
| アジアのエチレンのスポット価格が続落 |
| 極東でも東南アジアでも6週連続の値下がり |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況) 【関連企業・団体】:なし |
大手商社筋の調べによると、アジア地域におけるエチレンのスポット相場は先週も軟化を続け、この結果、極東でも東南アジアでも6週連続の値下がりとなった。 先週末のCFR価格の中値は、極東向けがトン当たり1,050ドル、東南アジア向けが同1,180ドルとなった。前の週の末に比べると極東向けは同50ドル、東南アジア向けは同20ドル下がったことになる。最近のピークの1月第4週末に対比すると極東向けは同230ドル、東南アジア向けは同180ドルの下降となる。 ナフサ高とエチレンの需給のタイト化が重なった昨年9月上旬に比べると、極東向けは同400ドル、東南アジア向けは同320ドルの値下がりとなっている。 この要因について多くの商社は、稼動開始が大幅に遅れていた韓国・YNCCの年産35万トンの増強設備が1月から本稼動入りしたことでアジア地域全体に余剰感が広まったことが大きいと分析している。一方ではタイのPTTのエチレンプラント2基が2月から定修入りしているが、これは市場関係者の間ではかねてから織り込み済みであったので、市況の軟化の抑止力になっていないようだ。 もっとも、今後については、ナフサの国際スポット相場が高騰しているので誘導品の需給バランスがよほどルーズにならなければ反騰に向かうと指摘する向きもある。 |