| 2007年03月20日 |
| ブラジルで石油・石油化学業界の再編 |
| 【カテゴリー】:海外(経営) 【関連企業・団体】:なし |
ブラジル国営石油会社ペトロブラスとウルトラグループ、ブラスケムの3社が共同で、同国の石油精製・販売、石油化学の老舗のIpirangaを買収する。19日、ペトロブラスが発表した。 まず、ウルトラグループがIpiranga の大株主から株を買取り、他の株主からTOBで株を買い、100%子会社とした上で、事業を以下のように、ペトロブラス、ブラスケムに配分する。 総額40億ドルで、ペトロブラスは13億ドル、ブラスケムは11億ドルを出し、ウルトラグループは自社株発行で買収する。 石油精製:Rio Grande do Sul の製油所はペトロブラス、ウルトラグループ、ブラスケムが均等に出資し、事業を継続する。 石油販売:ブラジル南部、南東部はウルトラグループが引き受け、引き続きIspirangaのブランドで販売する。北部、北東部、中西部はペトロブラスが引き受け、5年の間に自社ブランドに順次変更する。 石油化学:ブラスケムが資産の60%を引き受け、ペトロブラスが40%を引き受ける。Ispiranga(29.46%)、ブラスケム(29.46%)、ペトロブラス子会社 Petroquisa(15.63%)が出資するエチレンJVのCopesul (エチレン 1,135千トン)は上場廃止とし、ブラスケムが支配権を得る。 Ipirangaの石油化学は1976年にPolisul としてヘキスト、Petroquisa、Ipirangaの3社で設立され、1992年にヘキストとIpirangaの50/50JVとなった。1997年にヘキストが離脱し、Ipiranga100%のIpiranga Petroquimica となった。 南部のTriunfo にCopesulに隣接して5工場を持つ。同社の能力はPPが150千トン、HDPEが3プラント計 400千トン、HDPE/LLDPEが 150千トンとなっている。 ウルトラグループのUltrapar には、LPGで24%のシェアを持つ Ultragaz、ブラジル最大のスペシャルティケミカルのメーカーで唯一のEOのメーカーのOxiteno、化学品や燃料の輸送関連のUltracargo などがある。 |