2007年03月30日
オレフィンのCP、欧米ともに上昇
原料高と定修等で先週〜今週に相次ぎ決着
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 3月25日から27日までサンアントニオで開催されたNPRA(全米石油協会)07年総会に出席していた大手商社か各社が現地で入手した情報によると、米国でも欧州でもオレフィンのコントラクト価格がここにきて急上昇してきた。
 オレフィンメーカーやリファイナリー企業が大手石油化学誘導石油メーカーとの間で進めていた値上げ交渉がサプライヤー側のほぼ狙い通りのかたちで決着してきたもの。
 
 米国の3月のエチレンのコントラクト価格はポンド当たり41.0セントで、1月ならびに2月の価格に比べると1.5セント引き上げられることが決まった。4月分についてはさらに同4セント引き上げたい意向を表明するサプライヤーも出ているという。
 プロピレンについては、2〜3月が同45.5セントで昨年11〜12月より5セント上がっている。4月は同48〜50セントに引き上げられる見通し。
 
 EUの4〜6月期のエチレンのコントラクト価格はトン当たり890ユーロに引き上げられることが決定した。1Qの価格比は同35ユーロ高となる。プロピレンの同期のコントラクト価格は同850ユーロに決まった。同30ユーロの値上がりである。
 
 いずれの場合も、原料の高騰と石油化学ならびにリファイナリーの定修および操業トラブルによる供給力の縮小が背景となっており、したがって夏場まで上昇が続くとの見方が関係者の間では支配的になっているという。