2001年07月10日
POフィルムの5月の出荷、前年同月の横並び
HDPEの強化極薄用が5.1%増に
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、財務省、日本ポリオレフィンフィルム工業組合

 日本ポリオレフィンフィルム工業組合は10日、同組合加盟のポリオレフィン・インフレーションフィルムメーカーによる5月の出荷実績をまとめた。それによると、総出荷数量は6万4,667トンで、前年同月の実績の横並びとなっている。
 この中では、昨年6月以降、毎月連続して前年同月を下回ってきたHDPEの強化極薄用が突然5.1%増となっている点が注目される。同フィルムの国内需要は引き続き旺盛なものの、最近は海外から安価な製品が大量に流入し始めたため、国産品の市場は明らかに縮小の傾向をたどってきている。財務省の輸入通関統計によると、5月のPE袋の輸入数量は2万2,805トンで、前年同月を10.9%上回ったが、このうちの6割強はHDPEの強化極薄フィルムによる製品で占められたのではないかと見られている。それだけに、5月の強化極薄フィルムの出荷がそれまでの連続マイナス成長から一転して5.1%もの伸びを遂げたことには同フィルム業界も驚きを隠せないでいる。ただし、同フィルムも1~5月の累計は4.3%減となっている。
 一方、最近までわずかながらも成長を続けてきたL-LDPEフィルムは、前月に続いて前年同月割れとなった。5.8%の減少である。
 こうした結果、ポリオレフィン・インフレーションフィルム全体の1~5月の累計は、33万2,293トンとなった。前年同期を2.1%下回っている。詳細は以下の通り。かっこ内は前年比。
 
 [5月の集荷実績]
 ▽LDPEフィルム=一般包装用3万9,965トン(100.2%)、農業用2,563トン(94.0%)、合計4万2,528トン(99.8%)
 ▽HDPEフィルム=一般用5,669トン(94.7%)、強化極薄用1万3,704トン(105.1%)、合計1万9,373トン(101.8%)
 ▽IPP=2,766トン(92.4%)
 ▽総合計=6万4,667トン(100.0%)
 
 [1~5月累計]
 ▽LDPEフィルム=一般包装用20万3,274トン(99.5%)、農業用2万3,462トン(99.3%)、合計22万6,736トン(99.5%)
 ▽HDPEフィルム=一般用2万8,431トン(93.5%)、強化極薄用6万3,446トン(95.7%)、合計9万1,877トン(95.0%)
 ▽IPP=1万3,680トン(91.3%)
 ▽総合計=33万2,293トン(97.9%)