2007年04月19日
PPフィルムの出荷、3月も不振
OP、CPとも3ヵ月連続の前年割れに
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本ポリプロピレンフィルム工業連合会

 日本ポリプロピレンフィルム工業連合会の集計によると、PPフィルムの3月の出荷数量はOPP(延伸ポリプロピレンフィルム)が21,940トン、CPP(無延伸ポリプロピレンフィルム)が13,877トンとなった。前年同月の実績に比較すると、OPPは10.4%減、CPPは1.1%減となる。ともに3ヵ月連続の前年同月割れとなった。

 不振の最大の要因は、消費量が最も多い食品包装用が両品種とも前年同月を大きく割り込んでいることにある。両品種の食品包装用はOPPが10.6%、CPPが4.4%それぞれ前年を下回っている。ともに3ヵ月連続の前年同月割れとなっている。
 また、OPPの場合は繊維・雑貨用と工業用・その他も前年を大きく下回っている。昨年1年間の伸張率が3.6%で、OPPの中では唯一の成長部門となった工業用・その他も6.7%の減少で、3ヵ月連続の前年割れとなっている。
 CPPの場合も、これまで大幅な伸びを遂げてきた繊維・雑貨その他が3月は5.1%減となってマイナス成長に転じている。ただし、工業用だけは引き続き好調で前年を46.4%上回っている。数量も1,000トンの大台に初めて乗って1,073トンとなっている。

 この結果両品種の1〜3月期の出荷数量は、OPPが57,839トン、CPPが37,253トンとなった。前年同期に比較するとOPPは6.8%減、CPPは0.2%減ということになる。主力の食品包装用はそれぞれ10.6%減、4.4%減と低迷している。加えてOPPは全ての部門が前年を割り込んでいるので、全体の縮小幅も大きい。一方のCPPが小幅の縮小にとどまっているのは、工業用が33.9%、繊維・雑貨その他が7.0%それぞれ前年を上回っているため。CPPの場合は、同フィルムメーカーの多くが食品包装分野以外の新市場の掘り起こしに懸命に取り組んできたのが効果を上げつつあると見てとれる。