| 2007年04月23日 |
| 中国東北部の遼寧省が大発展計画“5点1線” |
| 2010年までに新製造、原材料基地を建設 |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
大連を中心に急速に発展している遼寧省は、省全体が結束して大がかりな工業地帯を建設することになり、先週、東京で対外開放開発セミナーを開いた。瀋陽、大連など省の主要都市のほとんどが参加した。 張文岳・省長が400人の訪日代表団をひきえて出席、「東北工業の振興戦略はめざましく発展している。日本はこれに独特な貢献をしている。今後も積極的に参加してほしい」と友好、協力を呼びかけた。 同省は面積14.8万平方キロ、14の市と100の県区がある。人口4,271万人。高速道路、鉄道、航空ラインが発達している。大連、省都・瀋陽の経済発展はすでに国際レベルに達している。遼寧沿海地域に2,000平方キロ余の旧塩田が工業用地として残されているという。 鉄、マグネサイト、ダイヤモンドなど7種の鉱物資源が豊富で中国トップ。鉄鋼、石油化学を代表とする原材料工業、NC制御工作機械、送電、変電設備、自動車などの機械工業、航空機、造船などの重装備工業、そしてインフラ、科学教育が発展している。 03年に中央政府が東北の旧工業地帯振興の戦略を打ち出して以来、再び産業が盛んになり、新型産業基地と経済成長区域の建設に取り組んでいる。 訪日団は今回、装備工業、原材料、紡績軽工業、ハイテク、農産物の仕上げ加工、インフラ、サービス業について、90件、1,000億元の対外からの協力プロジェクトを提示した。 省は東北地区対外開放のため渤海湾の港湾、貿易の西部錦州湾沿海経済区(計画面積41平方キロ)とファインケミカル、装備製造、ハイテクの営口沿海産業基地(120平方キロ)・盤錦船舶修造産業園(10平方キロ)、倉庫物流、装備製造、ファインケミカルの大連長興島臨港工業区(129.7平方キロ)。 また,黄海の新材料、自動車・部品、機械・電子、食品加工の大連荘河花園口工業園区(50平方キロ)と北朝鮮に接した造船、石油化学、鉄、設備製造の丹東産業園区(39平方キロ)の5都市を「5点」とし、2,950キロの海岸線を「1線」とする5点1線の沿海経済帯戦略を打ち出している。 張省長は「瀋陽での工作機生産が昨年,47万台と1昨年の29万台を大幅に上回った。主力の造船も中国は1,000万トンの年産能力となり、世界1位の韓国の2,100万トン、日本の2,000万トンを追っている。鉄鋼、電気車両、プラントなどが自製でき、IT、電子情報、宇宙、素材、バイオ、環境保全などの産業が発展している」と話す。 また「遼寧には1万9,000社ほどの外資が進出、このうち日系は3,500社ほど。世界企業500社のうち130社が出ている。GE、グッドイヤー、アルカテル、ミシュラン、BMW、BASFなどである。過去3年間に年12%以上の経済成長があった」と国際産業都市を目指す意向を見せている。 問い合わせは日中東北開発協会(Tel:03−5511−2552) |