2007年06月07日
中国によるEPSの輸出が急増
1〜4月合計で全同期比3.3倍の9万9,000トン
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 中国によるEPS(発泡スチレンビーズ)の輸出が急増している。4月の輸出通関数量は30,253トンで前年同月の約2.9倍となり、1月からの累計は97,868トンとなって前年同期の3.3倍に達している。
 
 注目されるのは、輸出先の多くが欧州で占められている点だ。これは、欧州特に北欧地域でEPSが断熱材として高い人気を得ていることに注目して大手が輸出ドライブをかけているためではないかと見られている。これまでは、長時間をかけて輸送すると製品の機能と品質が低下するという悩みから各国とも輸出にはあまり力を入れないできた。そうした中で中国がここにきて精力的に遠距離輸出に取組み始めたのは、これまでの発泡技術面のネックの解消に成功したからではないかと想定されている。
 なお中国は世界でも最大のEPS生産国で、現有設備能力は年産200万トン近いといわれている。