| 2007年08月29日 |
| 中国の樹脂輸入、PPが引き続き活発 |
| 7月も前年を23%上回って29万トンに |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
中国による汎用樹脂の輸入は7月も比較的活発で、合計8品目のうち5品目が前年同月を上回った。特に目立つのはPPの大幅増である。ホモポリマーは前年同月比17.2%増、コポリマーに至っては同95.8%となっている。PP合計でも22.8%増で、他の樹脂を大きく引き離している。数量もPPトータルで29万3,322トンで断トツの状態を維持している。うち半分近くが韓国と台湾品で占められている。 中国による汎用樹脂の7月の輸入通関数量は、PPホモポリマー(PP-H)、同コポリマー(PP-C)、L-LDPE、PS、ABSの計5品目が前年同月を上回り、HP-LDPE、HDPE、PVCの3品目が前年同月割れとなった。前年を上回った5品目のうちPSは伸び率が5.5%と比較的小さいが、他の4品目は従来を上回る高い伸びを遂げ、全て2ケタ増となっている。 PPの大幅増に加えて注目されるのは、同じポリエチレンでもL-LDPEが21.8%もの伸びを遂げているのに対してHDPEは23.0%減となり、HP-LDPEに至っては29.6%もの縮小となっている。L-LDPEの増加は需要自体が旺盛なのに加えて各国の売り込みが活発なことによるものと見られている。HP-LDPEの大幅減は、最大の供給国のマレーシアがプラントトラブルのため生産・輸出量を大幅にカットしたことによる面が大きいと見られる。 こうしたことによる1〜7月の累計も、合計8品目のうち同じ5品目が前年同期を上回り、3品目が前年同期割れとなった。PP-Cの2.48倍、L-LDPEの15.2%増、HP-LDPEの16.0%減、PVCの11.6%減などが目を引く。PVCの減少は国産化の進展によるものと見られている。 中国による汎用樹脂の7月の輸入通関数量は以下の通り。右は累計。かっこ内は前年比。 ▽HP-LDPE=61,584トン(70.4%) 468,518トン(84.0%) ▽L-LDPE=136,408トン(121.8%) 1,053,651トン(115.2%) ▽HDPE=164,258トン(77.0%) 1,261,855トン(89.2%) ▽PP-H=259,976トン(117.2%) 1,822,959トン(109.4%) ▽PP-C=33,346トン(195.8%) 256,345トン(248.4%) ▽PS=104,436トン(105.5%) 674,846トン(100.7%) ▽PVC=80,281トン(95.4%) 608,194トン(88.4%) ▽ABS=197,979トン(115.7%) 1,217,272トン(108.0%) |