2007年09月04日
PETボトルの回収、7月も前年を上回る
リサイクル量も4ヵ月連続の前年超えに
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 (財)日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿って7月中に全国の市町村から引き取った分別収集(使用済み)PETボトルの総数量は13,259トンとなった。前年同月の実績を2.6%上回っている。同協会による月間引き取り数量は05年4月から07年3月までの24ヵ月にわたって前年同月を下回ってきたが、今年度に入ってようやく持ち直し、これで4ヵ月連続の前年同月超えとなった。今年度の累計(4〜7月計)は48,124トンとなった。前年同期を4.7%上回っている。

 もっとも、このうちの7月の実績は、単月での過去最高となっている04年8月の21,732トンに比べると39.0%少ない。4〜7月計も、過去最高の04年4〜7月計に比べると25.6%下回っている。したがって本格回復にはまだほど遠いということになる。全国の市町村の中に家庭から分別収集したPETボトルの多くを貿易業者に売却するところが依然として多いことによるもの。

 7月の貿易統計によると、そのほとんどが分別収集PETボトルで占められると見られる「PETくず」の7月の輸出数量は30,190トンで前年同月を33.5%上回っている。1月からの累計は172,160トンで、これも前年同期を28.7%上回っている。同協会の引き取り数量を大幅に上回る状況が続き、これが同協会への引渡し量の回復を大きく阻害している。今後も市町村が貿易企業への売却を続けるかぎり、同協会の引き取り量がかつてのレベルに戻る可能性は極めて低いと言える。

 一方、同協会による7月のリサイクル数量は9,986トンで前年同月を9.0%上回った。4〜7月計は39,052トンで、前年同期を17.9%上回っている。この場合も、かつての規模を大きく下回っている。7月単月では過去最高の05年7月を24.9%下回っており、4〜7月計では同じく過去最高の05年4〜7月計を27.2%下回っている。原料不足のためボトルtoボトルメーカーがかつてのような稼働率を維持できないままきていることが大きいと見られる。