| 2007年09月10日 |
| 山東・日照市が国際貿易港建設、産業誘致拡大へ |
| 【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:なし |
青島市から南に車で約2時間、急速に発展する日照市がある。面積約5,310平方キロ、人口280万人の都市で、金色の砂浜があり、100キロの海岸線をもつ。この海岸線の60キロに水上スポーツ施設とともに国際的な貿易港を建設、産業を活発化させる計画だ。 すでに日系企業(双日など)の協力により1986年から石炭バース(240バース)を建設、木材チップ(4万トン)、セメントバース建設工事も完成させた。1万5,000人が就業している。昨年、市はこれらに事業の20周年記念会を開いた。 港湾の深さは18−24メートル。35万トン級タンカーが接岸できるバースを建設する予定。03年には韓国の貨客船を受け入れる専用岸壁を完成した。同市としては石炭バースを今後、全国最大の6億トン(現在1億トン、02年3,800万トン)クラスまで拡大する計画。 石炭は山東、山西、河北、河南などから集め、日本や韓国などに輸出、セメントは欧州のイタリア、スペインなどに輸出(約1,700万トン)している。 市全体としては、楊軍・市長が「港湾施設を国際規模に引き上げること。海浜エコ基地や水上スポーツなどのレジャー施設を建設、また、北京大など全国7大学の分校を誘致した産学協同園を強化(学生5万人、現在の教授300人を1,000人へ)、中国北端の茶の栽培の発展(現在4,878平方メートルの耕地、年産4,000トン)を図る」としている。 同市の一人当たりGDPは06年500元。市長によると05年に対し、10年で2倍に引き上げる計画。10年の産業構造は第1次産業9%、2次産業50%、3次産業41%となる見通し。06年の各16%、46%、38%に対し第2、3次産業が大幅に伸びる。 第2、3次産業では近代ハイテク産業、物流サービス、自動車部品、石油化学やエネルギー、食品加工、紡績、金融・商業の発展に力を入れる。 ヨットなどの水上スポーツでは昨年、北京オリンピックの準備レースが開かれるなど国際級のレースが行える水上公園が完成している。その背後に自然公園・万平園、海浜風林公園、アサリの採れる龍家湾、竹取園、漁師の民宿村(20カ所、3,000戸、8万ベット)などがある。温泉の開発も検討している。 いま中国では観光が盛んだ。山東には昨年1,000万人(収入50億元、うち外国人27万人)が観光で訪れた。今年は1,300人(65億元)に及ぶと予想されている。 |