2007年09月26日
湖南省が投資環境説明と交流会 投資促す
長沙経済技術開発区に近代ハイテク産業誘致
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 湖南省が自動車部品、電子情報、非鉄金属、インフラ設備などの業種を選択的に強化するため、長沙経済技術開発区の投資環境を説明、交流会を催すなど日系企業の参加を呼び掛けている。長沙市は湖南省の省都で人口約600万人、労働力と人材に恵まれている。

 同開発区は市の南側に位置し、総面積は60平方キロに及ぶ。1992年に設立され、2000年に国務院から54の国家レベル経済技術開発区の一つとして認められた。

 現在、外資企業が81社(投資額46億ドル)あり、世界トップ500社のうち15社が参加している。日系は三菱自動車、NECなど。欧州は独ボッシュ、オランダフィリップス、米のコカコーラ、ペプシ、韓国のLG、HEGなど。

 業種は工事用機械を主とする機械製造業、ディスプレイとその関連製品を主とする電子情報産業や新材料、バイオ工学など、そして物流産業がある。産業構造は先進機械製造業62%、電子情報産業22%、バイオ・食品6%、新材料4%、軽印包装4%といったところ。

 製品では大型コンクリートミキサー、ロードローラ、耐寒大型クレーンなどの機械、電動車の車体、エンジンなど。自動車の中・軽型ジープ、乗用車、バス。デジタルAV機器、コンピュタとネットワーク部品、新型建築材料、バイオチップなど。

 同開発区の生産額は01年の50.8億元から05年には283億元と大幅に伸びた。最近でも年率35−42%の伸びを示している。この背景には人件費、土地・建物の有利性や豊富、良質な労働力がある。

 一般労働者の給与は月600−1,000元、事務職・技術職は1,000−1,800元、高級職員1,800−2,500元。ほかに社会保険(養老保険20%、失業保険2%、医療保険7%など)約30%。

 平均土地価格は1平方メートル当たり月35ドル、賃貸工場は12元、3−6階建の鉄筋工場建設費は800−1,120元。3LDK(130平方メートル)の家賃が月約300ドルとなっている。労働人口は16万人ほど。

 長沙市には中南大、湖南大、国防科学技術大などがあり、1年に約3,200名の修士、490名の博士が卒業している。

 湖南省は長江の中下流にある。人口6,600万人、13の市、トキャ族苗族自治区、122の県からなっている。省内には141種類の鉱物資源があり、タングステン、アンチモンの埋蔵量は世界1である。世界自然遺産の武凌源が張家界市にある。

 また、国家クラスの開発区が3か所ある。同開発区と長沙ハイテク産業開発区(40平方キロ)、珠州ハイテク開発区(35万平方キロ)で、三菱電機、日立製作所、ヤマハなどが進出している。交通は長沙に京珠、長浜など高速道路が3本あるほか、2本の国道が通っている。また、鉄道は北京—広州、武漢—広州の2本。黄花国際空港まで8キロ。
問い合わせは省駐日連絡事務所(TEL:0479−79−7933)