| 2007年09月27日 |
| 中国の樹脂輸入、引き続き多くが前年超え |
| 8月単月も1〜8月の累計も前年とは様変わり |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
中国による汎用樹脂の8月の輸入通関数量は、合計8品目のうち5品目が前年同月の実績を上回った。合計8品目のうち前年同月を上回ったのがわずか2品目であった1年前とは大きく様相が異なる。 また、1月から8月までの累計も同じく8品目のうち5品目が前年同期を上回っている。この場合も前年同期超えが2品目にとどまった06年1〜8月期とは対照的だ。ただし、前年を下回っている3品目はいずれも前年割れの期間が長期化し、今後も急回復が見込めないと予想する向きが商社筋に多い。 中国が8月中に通関した汎用8樹脂のうち前年同月の実績を上回ったのはL-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PP-H(ポリプロピレンホモポリマー)、PP-C(ポリプロピレンコポリマー)、PS(ポリスチレン)、ABS樹脂の計5品目で、HP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PVC(塩ビポリマー)の3品目が前年同月を下回った。 この中で前年同月割れとなった3品目の縮小率がいずれも大きい点が注目される。しかも、PVCは今年2月から、またHP-LDPEとHDPEはともに3月からそれぞれ前年割れが継続している。逆に前年同月を上回っている5品目は前年超えが長期化している。 昨年の年間総輸入量は国産化の進展が作用して合計8品目のうち6品目が前年合計の実績を下回ったが、今年は05年と同様の姿に戻りつつあるといえる。これには、HP-LDPEとHDPEのフィルム品種のL-LDPE化の加速と機能性が持ち味のPPとABSに対する人気が作用しているとするトレーダーが少なくない。 中国による各樹脂の8月の輸入通関数量と累計は以下の通り。かっこ内は前年比。 ▽HP-LDPE=68,733トン(75.5%) 537,250トン(82.8%) ▽L-LDPE=133,692トン(111.8%) 1,187,343トン(114.8%) ▽HDPE=167,791トン(79.6%) 1,429,646トン(88.0%) ▽PP-H=254,074トン(101.9%) 2,077,038トン(108.5%) ▽PP-C=34,626トン(107.6%) 290,971トン(214.9%) ▽PS=117,046トン(100.8%) 791,892トン(100.7%) ▽PVC=76,926トン(81.1%) 685,121トン(87.5%) ▽ABS=204,092トン(105.5%) 1,421,364トン(107.7%) |