2007年10月02日
ソニー 12月に有機ELテレビ発売、当初月産2,000台
厚さ3ミリ、11型 「復活の旗印めざす」
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ソニー

 ソニーは1日、有機 EL(エレクトロルミネッセンス)を使った厚さ3ミリの超薄型テレビを12月から売り出すと発表した。11型の中小タイプだが、テレビとしては世界で初めて。中鉢良治社長は「ソニー復活の旗印にしたい」と語った。

 「XEL-1」と名付けた同テレビは、画面サイズが幅25センチ、高さ14センチ、解像度960×540画素。100万対1以上の画面明暗比で、在来テレビの最高水準の50倍に相当する。同社は90年代に有機EIデスプレイの研究に着手、昨年、製品化を明らかにしていた。

 薄型テレビは現在、液晶とプラズマ方式が大半を占めている。同社は「XEL−1」を愛知県稲沢市にある子会社で、まず、月産2,000規模で生産する。希望小売価格は20万円と割高だが、画面が鮮明で、アクテブ型は動画の表示に強いなどの特徴を生かす。

 有機ELデスプレイはこれまでパッシブ型が携帯電話などに採用されてきた。今後はアクテブ型のテレビ向けがどこまで需要を伸ばすか。大型化、薄型化が進む液晶やプラズマデスプレイとの競合は避けられない。

 有機ELテレビについては東芝も製品化を発表、09年の製品化を目指している。