| 2007年10月05日 |
| 朝日ラバーが電波測定用のファントム開発 |
| シリコーンゴムとカーボンナノチューブで |
| 【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:なし |
シリコーンゴムの朝日ラバー(横山林吉社長、さいたま市、TEL:048-650-6051)は5日、電波測定用の全身ファントム(擬似身体)を開発、来年4月から本格的に売り出すと発表した。初のラバー製ファントムである。 北海道大学情報科学研究科と同社100%子会社のファインラバー研究所が共同開発したもので、シリコーンゴムと特殊なカーボンナノチューブを主原料にしている。当面、月間数体の試験販売を行い、4月以降は20〜30体を販売したい意向。 ファインラバー研究所は05年から無線工学と電波の安全性で知られる北大、野島俊雄教授の指導により電波測定のための人型ファントムの実用化研究を進めてきた。今後、販売ルートなどを決める。 FRP(繊維強化プラスチック)を使い、単独、直立するファントム。導電性カーボンブラックの配合比を変えることで顧客の要望する電気特性を持たせることができる。また、配合比を変えることによって、ゴムの硬さを調整できるため、表面の摩擦やソフト感などを調整でき、物を持たせやすくできるとしている。 朝日ラバーでは全身ファントムを1台、数百万円で販売する予定だが、頭、腕、手などを分割して販売することもできるという。ひじ関節を曲げたり、手の形状を変えたパーツである。ファントムの仕様は高さ1,650×幅490×厚み250ミリ、重さ45キロ、比重0.9、電気特性測定周波数2GHz,比誘電率50、損失正接(誘電率虚部÷誘電率実部)1である。 物質にはその特性によって誘電率実部(電気のたまりやすさ)と誘電率虚部(電気をためるときに損失する割合)があるが、それを係数(複素数)で表したのが比誘電率。真空状態を1とし、数値が大きくなるほど物質内に電気をためやすくなる。 コンピュータネットワーク、ユビキタス社会の広がりで、電波障害の対策が問題視されているが、電波を特定する技術が確立されていない現状で、同社のこの技術は改めて注目を集めている。 |