2007年10月24日
中東でエチレン装置の新・増設が相次ぎ完工
カタールとイランで合計250万トン分増加
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、カタールとイランでエチレンプラントの新・増設工事が相次いで完工しはじめた。
 
 一つはカタール・QAPCOの年産19万5,000トンの増設で、9月末に完工し、試運転を経て現在は本格操業に入っている。これによって同社のエチレン生産能力は同72万トンとなった。これまでは、自社の年産36万トン能力のLDPEプラント向けに必要なエチレンを輸入してきたが、今回の増設で逆に輸出ポジションに変わることになった。現に、欧州やアジア地域向けに一部船積みを開始している模様。
 
 これに続いては、イラン・バンダルイマムでマルーンが建設中であった年産100万トン能力のエチレンプラントが今年末に完工の予定。ただし、商社の中には実際の完工時期は来年1月にずれ込むと見る向きも少なくない。
 
 さらにマルーンの工事に並行するかたちでアラヤサソールがサウスパースで同132万トンの大型エチレンプラントを建設中。完工は来年第1・四半期中途なる見通し。これによってイランのエチレン生産能力は一気に同387万トンに拡大、国際エチレン市場において軽視できない存在となりそうだ。