| 2007年10月31日 |
| 中国の樹脂輸入、9月は8品目中半数が前年割れ |
| 大幅な前年超えはPPコポリマーだけ |
| 【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:なし |
中国による9月の汎用樹脂の輸入通関数量は、合計8品目のうちの半数が前年同月の実績を下回るかたちとなった。 しかもその多くが前年同月を大幅に下回っており、反面、前年を上回った4品目伸び率はPPコポリマー(PP-C)を除いて比較的小幅となっている。最近の輸入の中ではかなり低調な内容といえる。 前年同月の実績を上回ったのは、L-LDPE、PP-C、PS、ABSの4品目。うちPP-Cは25.6%増と引き続き大幅な伸びを遂げている。しかしABSは6.1%増、PSは5.3%増とかつての伸びを大きく下回り、L-LDEに至っては1.1%増にとどまっている。 一方、前年同月を下回ったのはLDPE、HDPE、PPホモポリマー(PP-H)、PVCの4樹脂。うちLDPEは27.9%減、HDPEは22.7%減、PVCは15.5%減といずれも縮小幅が大きい。1ケタの縮小にとどまっているのはPP-Hの6.2%減だけである。PVCは8ヶ月連続の、またLDPEとHDPEは6ヵ月連続の前年同月割れとなった。PP-Hは今年に入ってから初めての前年同月割れである。 LDPEは世界的に需給が逼迫しており、このため中国も入手難が続いている。HDPEとPP-Hの減少は、価格面で折り合いがつかなかったためと見られる。PVCの減少は国産品への切り替えによるもの。 この結果、1月から9月までの累計は合計8品目のうちL-LDPE、PP-H、PP-C、PS、ABSの5品目が前年同期を上回り、LDPE、HDPE、PVCの3品目が前年同期割れとなった。前年同期割れの3品目はいずれも縮小幅が2ケタに達している。 中国による汎用樹脂の9月の輸入通関数量と1〜9月累計は以下の通り。かっこ内は前年比。 ▽LDPE = 56,949トン ( 72.1%) 594,199トン ( 81.7%) ▽HDPE =154,992トン( 77.3%) 1,584,638トン( 86.8%) ▽L-LDPE=125,113トン (101.1%) 1,312,456トン(113.3%) ▽PP-H =251,363トン( 93.8%) 2,328,396トン (106.7%) ▽PP-C = 33,230トン(125.6%) 324,202トン (200.3%) ▽PS =113,199トン(105.3%) 905,091トン(101.3%) ▽PVC = 86,444トン( 84.5%) 771,565トン( 87.1%) ▽ABS =199,599トン(106.1%) 1,620,963トン(107.5%) |