2007年11月06日
東セロの中間決算、当期純利益が51%増
産業用機能性フィルム事業が順調に拡大
【カテゴリー】:人事/決算
【関連企業・団体】:東セロ

 東セロが6日に明らかにした平成20年3月期中間連結決算は、売上高が前年同期比4.7%増の324億6,900万円、営業利益が同18.4%減の23億5,700万円、経常利益が同19.3%減の21億8,900万円、当期純利益が同51.2%増の13億3,200万円となった。

 営業利益と経常利益が前年同期を下回った最大の要因は、7月に実施された原料樹脂価格の引き上げ分の製品価格への転嫁が10月にずれ込んだことで3ヶ月のタイムラグが生じた点にあると同社では説明している。それにもかかわらず純利益が大幅増となったのは、機械・装置の臨時償却による特別損失を計上した前年同期と異なり、今期はそうした特別の要因がなかったからとのこと。

 この日に明らかにされた同社の今期の業績の中で特に注目されるのは、かねて育成に力を入れている産業用機能性フィルム事業が原料樹脂の値上げ圧力を強く受けながらもなお順調な拡大を遂げている点だ。同フィルム事業の売上高は前年同期比10.6%増で、包装用フィルムの同3.2%増を大きく上回っている。また、営業利益は5.0%増で、同52.9%減となった包装用フィルムの不振のかなりの部分をカバーしている。同社全体の営業利益の76.6%を産業用機能性フィルムでカバーするに至っているわけで、同社の企業体質は大きな変革を遂げつつあるといえそう。
 
 なお、通期の業績予想は売上高が前期比6.3%増の672億円、営業利益が同3.6%減の54億円、経常利益が同4.0%減の50億円、当期純利益が同26.4%増の29億円で、8月に発表した内容と変わりない。