2008年01月11日
大洋塩ビ、PVCの対中輸出価格をさらに引き上げへ
2月分をトン1,040〜1,050ドルでオファー
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビはこのほど、中国の大手樹脂加工各社に対してPVC(塩ビ樹脂)の2月の輸出価格をトン当たりCFR1,040〜1,050ドルに引き上げたい意向を伝え、折衝を開始した。
 
 同社の1月の輸出価格は同1,000ドル強となり、12月の価格を30ドル上回って3ヵ月振りの1,000ドルの大台乗せとなった。しかしその後も、原料エチレンの価格や燃料・副資材等の価格が続騰しているためそれに伴うコストアップ分を製品価格に転嫁するためさらに40〜50ドル上乗せすることにしたもの。
 
 同社をはじめとしたわが国のPVCメーカーによる輸出量は、中近東やインドなど中国以外の国からの引き合いと注文が急拡大しているためこのところ大幅な伸びを遂げている。昨年1月から11月までの総輸出通関数量は791,026トンで、前年同期を13.9%上回っている。中国向けは487,937トンで前年同期を6.4&下回っているが、それでもなお総輸出量に占める比率は61.7%と高い。したがって、同国向けの価格を適正レベルに維持していくことは同樹脂各社にとって極めて重要となっている。