| 2008年01月22日 | ||
| マンションにも塩ビサイディング | ||
| 横浜・金沢八景で日本で2件目の施工が完了 | ||
| 【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:なし |
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塩ビ工業・環境協会と信越ポリマー、ゼオン化成、三菱樹脂の樹脂サイディングメーカー3社で構成する「樹脂サイディング普及促進委員会」が普及に力を入れている塩ビサイディングがマンションにも広く採用される芽が出てきた。 林田建設(株)が横浜市金沢八景駅の近くの5階建てマンション「乙舳(おととも)スカイマンション」の外壁面の改修のため進めていた塩ビサイディングの貼り付け工事がこのほど完工、一新されたマンションへの見事な“変身”が住民の注目を集めている。 塩ビサイディングは、(1)耐久性に優れているため寿命が長く、長期間にわたって塗り替えなどのメンテナンスが不要なこと(2)弾性があり、また衝撃強度にも比較的優れていること(3)潮風等の塩害に対して錆びる心配が全くないこと(4)軽くて施工しやすいこと、等の長所が人気を呼んで、一般住宅の環境対応型外壁材として全国各地で採用の輪が広がりつつある。昨年の採用戸数は全国で4,000戸に達したと見られている。2000年の実績のちょうど10倍になる。 これまでは関係者が一般住宅向けの普及にエネルギーを傾注してきたため、マンションでの採用は平成15年に施工が完了した札幌市内の11階建てマンションの外装改修の1件だけだった。今回の「乙舳スカイカンション」は日本では2件目、本州では初めての塩ビサイディング採用マンションということになる。 「乙舳スカイマンション」が建設されたのは約30年前。これまで数年に一度の割合で外壁の塗り替え作業が繰り返されてきた。しかし海から吹きつける潮風の影響(いわゆる塩害)もあって、総面積1,200平方メートルの外壁の傷みがかなり進んでいた。こうした点に注目した林田建設の林田社長が居住者と接触、傷みの進行を防いで快適な暮らしをおくっていくには塩ビサイディングによる改修工事に踏み切るほかないと強く訴えて同意を得るのに成功した。 札幌に続いて同マンションにも塩ビサイディングを納めることとなったゼオン化成の山中恵・サイディング担当部長は「住民の皆さんが採用に同意されたのは、札幌のマンションへの採用で立証された耐久性をはじめとした多くの特性に加え、海岸地域につきものの塩害の心配が全くないこと、さらには長期にわたるメーカー保障があって塗り替え作業が不要になることや、雨水等による壁の傷みが少なくなること等の点を評価されたから」と説明する。 今後の展開についても「北海道立東北北方建築総合研究所や大学等多くの研究機関と共同で進めている研究によって、塩ビサイディングがいかに優れた環境適応性能を有しているかを証明するデータが豊富に蓄積されているので、それらを活用していけば戸建て住宅に加えてマンション等の中層建物の分野にもどんどん進出していけるはずだし、またぜひそうしたい」と明るい展望を示した。中層建築物にも普及範囲が広がっていけば、地球温暖化防止と快適な暮らしの両立に塩ビサッシ同様に塩ビサイディングも大きく寄与していくことなる。 |