2008年01月29日
新日鐵化学、高耐熱透明材料「シルプラス」フィルム工場新設
九州製造所に年産60万平方メートル設備、09年4月稼動入り
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学
「シルプラス」のサンプル

 新日鐵化学は29日、新規商品となる高耐熱透明材料「シルプラス」事業化のため、九州製造所に年産能力60万平方メートルのフィルム工場新設を決めたと発表した。総投資額は10億円強で、稼動開始は2009年4月の予定。
 
 「シルプラス」は、独自技術で開発した有機−無機共重合体体で、ガラスと樹脂の中間的性質をもち、高耐熱・高透明・高表面硬度など、以下の特徴をもっている。

・ 耐熱特性(250℃での高い寸法安定性、透明性維持)
・ 光学特性(全光線透過率:92%、複屈折:0.3ナノメートル以下)
・ 表面特性(鉛筆硬度:4H)

 同社は、これらの特徴を活かしてタッチパネル、LCD、偏光・位相差フィルムなどのディスプレイ分野を中心に市場拡大を図る。これまでにパイロット設備でサンプルワークを行ってきたが、LCD前面板などとして評価が高く、事業化に見通しがついた。

<今回設備投資の概要>
・ 設置場所:福岡県北九州市戸畑区(新日鐵化学九州製造所内)
・ 生産能力:年産60万平方メートル
・ 投資額:10億円強
・ 着工:2008年3月
・ 完工:2009年1月
・ 稼動開始:2009年4月(予定)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1201573792.pdf