2008年02月04日
再商品化も前年比3.1%減と低迷
原料不足でボトルへの再生が10分の1に
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:なし

 PETボトルの回収量の縮小に連動して、同ボトルの再商品化(リサイクル)量も再び長期減少傾向をたどり始めてきた。

 日本容器包装リサイクル協会の委託を受けて再商品化事業者が12月中に受託した回収PETボトルのリサイクル数量は8,353トンで、前年同月の実績を3.1%下回った。これで、昨年9月以降4ヵ月連続で前年同月の実績を下回った。

 前年同月割れが続いている最大の要因は、一時期3,000トンを上回っていたボトルtoボトルの数量が大幅に縮小している点にある。12月のボトル化数量はわずか74トンで、前年同月を90.2%下回っている。

 地方自治体の多くが一般家庭から分別収集したPETボトルの多くを輸出業者に売却してしまうため必要な原料を確保できないボトル化企業が相次ぐ事態が大きく影響している。

 ボトル化数量の今年度の累積(07年4月以降)は3,622トンで、前年同期の実績を43.6%下回っている。ボトルへの再生企業の中には、いまの原料不足が解消されなければ事業の継続の危機に遠からず見舞われ、容器包装リサイクル法に基づPETボトルの収集・リサイクル活動の重大な局面になる。

 12月におけるPETボトルの手法別リサイクル実績は以下の通り。かっこ内は前年比。右は4月からの累計。
 ▽繊維化=4,536トン(106.7%)  47,353トン(112.7%)
 ▽シート化=3,483トン(103.9%)  33,009トン(103.6%)
 ▽ボトル化=74トン(9.8%)  3,622トン(56.4%)
 ▽成形品化=178トン(77.4%)  2,086トン(87.4%)
 ▽その他=82トン(273.3%)  383トン(137.3%)
 合計=8,353トン(96.9%)  86,453トン(104.2%)