2008年02月25日
楊州市のLED、太陽光エネ計画の具体策 
中国トップ、世界を目指す 日欧を誘致
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 江蘇省の楊州市はLED(発光ダイオード)、太陽光エネルギーで世界水準を目指す工業基地を建設、日本、欧州の企業誘致を始めたが、その具体的な計画、進捗状況について以下のような内容を明らかにした。

 説明にあたったのは揚州経済開発区の季允豊・管理委員会主任(TEL:0086-514-87862898,日本語可)。同主任はLED、太陽光エネ計画が展開される同経済開発区は省級だが、国家級のエコ工業モデルパークであり、2000年に国家科学技術部から国家級ハイテク起業支援サービスセンターに認定されたとしている。以下は要旨。

 同開発区東部に位置するLED産業パークは予定面積10平方キロ。生産規模を08年中に1000-1500KKとし、09-12年に技術研究開発センターを誘致して国際的なLED産業の拠点とする。
 
 同パークではすでにエピタキシャル・ウエハー、チップ、パッケージ、応用といった産業グループが形成されている。中小サイズのTFT-LCD製品は月900Kを超えている。区内には半導体部品産業が集積され、100社以上活動している。

 半導体部品ではデンマーク、アメリカなど7社が参加、今年6,7月にポリシリコン計年600トン設備を完成、さらに1,500トンに拡充する。来年末には6,000トンに増強する計画。
応用分野としては一般照明、バックライト光源、自動車関連照明、屋外デスプレイ、交通信号、景観照明、装飾ランプなど。TFT(薄膜トランジスタ)ーLCD新型デスプレイ部品のすべてを手がける。独自の研究開発およびイノベーション能力を強化する。

 太陽光エネパークは開発区の南部にある。面積4平方キロ。多結晶シリコン、単結晶シリコン、ダイシングから電池チップ、パッケージ組み立て、システムIC製品応用など整備された一連の産業連鎖を構築する。

 すでに多結晶シリコンで総投資額1億ドル(年産500トン)以上のプロジェクトが決まり、工場建設が進んでいる。08年中に単結晶シリコン関連を安定させる。年40億元前後の生産規模とし、10年までに60億元規模とする。国家級ブランドを創設、太陽光エネルギー産業都市を目指す。

 同開発区の用地使用料は1ムー(666平方メートル)当たり11万2,000元、標準工場のレンタル料は1平方メートル当たり10元。従業員の給与は一般が月1,000-1,200元、管理職1,500-2,000元。

 楊州市の大学は学生5万人を擁する楊州大学など15校。南京大学の学生も採用の対象になっている。

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