2008年02月26日
新日鐵化学 ジビニルベンゼン製造設備を増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:新日鐵化学
大分製造所「ジビニルベンゼン」生産設備


 新日鐵化学は、イオン交換樹脂やMBS樹脂(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)などの原料として需要が拡大している、機能性化学品「ジビニルベンゼン(DVB)」の生産能力増強を決めた。

 同社は、大分製造所に生産設備を持つ国内唯一のDVBメーカーで、数年来旺盛な需要が続いているが、今後もさらに伸びが見込まれるところから、階的に供給能力を拡大していくことにした。

 当初は、数十億円をかけてスクラップアンドビルドを行う計画だったが、既存設備を生かし、デボトルネックにより現有年産3,000トンを最大1.5倍に引き上げることにした。 既存設備を最大限に活用することで、大幅な経済合理性と効率改善を実現する。

 まず、第1ステップとして、09年3月までに反応器をはじめ主要機器等の更新と、触媒効率の改善を行う。その後も需要に応じて段階的に増強する。

■ ジビニルベンゼン : スチレンモノマーの製造工程で副生されるジエチルベンゼンから、脱水素反応により合成される化学品。無色ないし透明淡黄色の液体で、イオン交換樹脂、合成ゴム、イオン交換膜、MBS樹脂、ABS樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などスチレン系樹脂の架橋剤として用いられる。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1203991162.pdf